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アンディ・ウォーホル | |||||
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( 1928-87) | |||||
アメリカ ポップアート | |||||
19世紀末、ニーチェが「神は死んだ」と言った。これは来るべき20世紀モダニズム社会への警鐘であった。 1960年代、アメリカは高度経済成長の只中にいて、モダニズムの社会だった。大量消費社会の背景にあるのは、物質文明である。人間は神など信じていない。「物」を信じ、「物」を作り出す「機械」を信じ、その機械に支配される。そんな時代が衰えていくどころか、どんどん加速していった。 「物」の中に「情報」も含まれる。すなわちマスメディアである。大量消費社会を加速させていくのは、大量に消費される情報である。「情報」がかつての「神」に取って代わったのである。 1961年、史上最年少の大統領ジョン・F・ケネディの誕生に全米がわいた。同年、ベルリンの壁が築かれ、東西ドイツ分断。 1962年、キューバ危機。同時にアメリカはベトナムに一万6500人の「ミリタリー・アドバイザー」を送りこむ。 1963年、ベトナムからの完全撤退を考えていたケネディ大統領が暗殺される。 このあとアメリカはベトナム戦争へと突入してしまう。 1962年、マリリン・モンローが謎の死をとげる。ウォーホルは同年、「ゴールド・マリリン」を制作した。金色はヨーロッパではキリスト教の宗教画によく使用される。聖母マリアやイコン画などである。マリリンはウォーホルにとって「イコン」であった。それだけではない。病めるアメリカにとって、イコン的な作品が「ゴールド・マリリン」である。 「物」が溢れている社会は、その裏で「虚無感」がつきものである。 ウォーホルはマリリン・モンローや毛沢東の顔を繰り返した。曼荼羅のように顔を並べただけ。交通事故の写真や電気椅子も繰り返した。 事故の写真も一枚だけならリアリティーを持って見ることができる。しかしマスメディアはこれを繰り返すのだ。繰り返し繰り返し情報を流す。その過程で、リアリティあるものが、虚無化してしまう。「神」が死んだ時代にふつふつと湧いてきた「虚」の世界。これをつかんだのがウォーホルの天才であった。 きらびやかな消費社会の裏側にある、どうにもならない重苦しい雰囲気、虚無感。光は強ければ強いほど、闇は暗いのである。現実を現実として見ることができない。あるのはマスメディアの情報だけ。本当は暗い闇から叫び声を上げたいのに、光あるきらびやかな世界に踊らされる。それは本当の自分ではないのだ。 ウォーホルだけではなく、20世紀芸術にはこういった虚無感の叫びがある。 |
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両親はスロヴァキア共和国からの移民。 ウォーホルはアメリカのピッツバーグで生まれた。 1945-49年、ピッツバーグにあるカーネギー工科大学で絵画とデザインを学んだ。 卒業後、ニューヨークへ行き、イラストレーションの仕事をしていた。 1951年以降は商業美術の世界で多数の賞を取っていた。 このころの作品は、天使や猫のイラストが有名である。 1960年から、カンヴァスにアクリル絵具を使用し始める。ペプシ・コーラのCMや、漫画のキャラクターのポパイなどを描く。 1962年、シルクスクリーンを使用するようになる。キャンベルスープ缶、ドル紙幣などを画面全体に並べて、それを反復していく作品を作る。 またこの年に亡くなったマリリン・モンローの写真の転写を始めた。 後に「死と惨事」のシリーズとなった自動車事故などの写真の転写もこの時期から始めた。 作品をファクトリーで大量生産する方法は注目された。 1970年半ばくらいから、ポラロイド写真を使って時代の顔を集めた。 1980年代、ボッティチェリやデ・キリコなどの過去の名作を取り上げ始めた。 レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の連作が絶筆となった。 |
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≪残念ながら著作権の関係上、画像を載せられません。下の美術館リンクで画像を参照して下さい≫ 画像はポスターの画像です。 |
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キャンベル トマトソース 1961 88.9 x 58.4 cm リヴォルバー・ギャラリー、サンタモニカ、カリフォルニア | |||||
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ディプティプ マリリン 1962 205.4 x 289.5cm テイトギャラリー、ロンドン | |||||
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キャンベルスープ缶 1962 ニューヨーク近代美術館(MoMA) | |||||
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1ドル札(銀貨証券) 1962 132 x 183 cm 個人蔵 | |||||
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花 1964 76.2 x 96.5cm UMW ギャラリー、メアリー・ワシントン大学、フレデリックスバーグ、テキサス州 | |||||
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モンロー イン レッド 1967 91.5 x 91.5 ニューヨーク近代美術館(MoMA) | |||||
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ターコイズ マリリン 1964 91.4 x 91.4 cm 個人蔵 | |||||
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花 1970 91.8 x 91.6 cm ニューヨーク近代美術館(MoMA) | |||||
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花 1970 91.8 x 91.6 cm ニューヨーク近代美術館(MoMA) | |||||
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サラ・ベルナールのポートレート シリーズ「20世紀の有名ユダヤ人 10人」より 1980 101.6 x 81.3 cm 、リヴォルバー・ギャラリー、サンタモニカ、カリフォルニア | |||||
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ジークムント・フロイトのポートレート シリーズ「20世紀の有名ユダヤ人 10人」より 1980 101.6 x 81.3 cm 、リヴォルバー・ギャラリー、サンタモニカ、カリフォルニア | |||||
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フランツ・カフカのポートレート シリーズ「20世紀の有名ユダヤ人 10人」より 1980 101.6 x 81.3 cm 、個人蔵 | |||||
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アルバート・アインシュタイン 1980 101.6 x 81.3 cm リヴォルバー・ギャラリー、サンタモニカ、カリフォルニア | |||||
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ガートルード・スタインのポートレート 1980 リヴォルバー・ギャラリー、サンタモニカ、カリフォルニア | |||||
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シャドー 1981 96.5 x 96.4 cm 個人蔵 | |||||
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ジャン=ミシェル・バスキアのポートレイト 1982 95 x 73cm J・ポール・ゲティ美術館、ロサンゼルス、カリフォルニア州 | |||||
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ジャイアント パンダ(絶滅危惧種より) 1983 96.5 x 96.5 cm リヴォルバー・ギャラリー、サンタモニカ、カリフォルニア | |||||
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パイン バレルズ アマガエル(絶滅危惧種より) 1983 96.5 x 96.5 cm リヴォルバー・ギャラリー、サンタモニカ、カリフォルニア | |||||
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糸 1983 ビーレフェルト美術館、ドイツ | |||||
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サンドロ・ボッティチェリ ヴィーナスの誕生、1482 1984 アンディ・ウォーオル美術館、ピッツバーク、ペンシルベニア州 | |||||
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アプソルート ウォッカ 1985 106.7 x 86.4 cm 個人蔵 | |||||
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